独身アラフォー女の趣味と仕事と思い出話

パンツ丸見えになっても尚、死守しなければならないものがある

突然だが女性は普通、一生のうちパンツ丸見えの醜態を晒すことはどれくらいあるだろうか。
パンツ丸出しなんて女性にとって、もはや死んだも同然である。
しかし時に、パンツ丸見えになっても尚、死守しなければならないものがあるのも確かだ。

あれは…高校生のときであった。
私は中学を卒業して高校生になっても吹奏楽をやっていた。

そりゃもう体育会系の如く厳しい部活だった。
女子なのに、自分のことを「私」ではなく「自分」と言う。
キビキビ動かないと先輩の目が怖ぇ。
デカイ声で返事ができない者は、先輩に呼び出されて声出し練習をさせられる。

目指すは全国!目指すは全国ゴールド金賞!
そろそろ我が母校の吹奏楽部も所さんの番組に出てもいいと思う。

そんなこんなの、我が吹奏楽部。
一番のタブーは、楽器をぶつける・落とすことだ。
これをやっちまったら、部員総勢80名の前で
ミーティング中「反省」の弁を述べなくてはならない。

そして諸先輩方から猛攻撃を食らうという流れである。
ちなみにメトロノームを倒してしまうのもアウトだ。
例えば。

「本日!自分の不注意により!楽器を机の角にぶつけてしまいました!
本当にすみませんでした!今後このようなことのないよう!…云々」

先輩「ちょっと注意が足りないんじゃないの?」
「はい!すみませんでした!」

先輩「これで何回目?」
「はい!すみませんでした!」

先輩「気をつけなよ」
「はい!気をつけます!」

先輩「声小さいんだよ。聞こえない」
「はい!!すみません!!」

先輩、こえーこえー。
日頃のうっぷん溜まってます?
ここぞとばかりに責めまくる。

いやいや、これもまた儀式なのである。
わかっていても、この「反省」だけはなにがなんでも避けたい。

ちなみに自分が先輩になるとコレを言わなくてはならなくて。
それもまた儀式なのである。
そんな部活なもんだから、特に下級生は楽器の扱いには超神経質だ。

ある日、演奏会のため現地集合となった。
会場は私の家の近くだったので、
その前日同期で同じクラリネットパートの絵美が私の家に泊まった。

当日朝、時間ギリで二人で家を出た。
そのバスに乗らないと間に合わない。
二人、片手にクラリネットを持ち猛ダッシュでバス停へ向かう。

朝日の昇る早朝に、女子高生二人、クラリネットを持って走る!
先陣を切って私は慣れた足取りで階段を3段抜かしで駆け下りた。
バスが来てる!あー!待ってーまだ行かないでー!
その矢先、後方から「ぎゃぁぁぁぁぁぁ」って叫ぶ絵美の…雄叫び。

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