暑い。もう毎日溶けるほど暑い。
私は毎年この時期になると必ず思い出すことがある。
そう、学校のプールだ。
楽しいはずの夏休み、大嫌いな学校のプールに毎日行かなくてはならない。
本当に最悪だ。
プールそのものが嫌いなのではない。
友達と市民プールにもよく行ったし、真冬に温水プールにまで通った。
とにかく、学校のプールってやつが大嫌いなのだ。
塩素の強い匂いも嫌いだし、ぬるぬるした簀子を裸足で歩くのも嫌だ。
とにかく学校のプールに付随する全ての要素が大嫌いだ。
それでも一番の理由は、最も深い箇所は足が届かなくて溺れかけるからである。
背の低い子にとって、学校のプールは拷問にさえなりうる。
ということで、私がどれだけ学校のプールが嫌いかについて誰得記事を書こうと思う。
私のプール嫌いは幼稚園児の頃にまで遡る。
昭和のよき時代…聖子ちゃんやらチェッカーズやら明菜ちゃんの全盛期だ。
当時の幼稚園ではプールのとき、男の子も女の子もパンツ一丁だった。
パンツ一丁だぞ。こんなだぞ。うそだろ!
いくら幼稚園児だからって羞恥心くらいある。
いや少なくとも私はあった。
でも他の子はパンツ一丁で楽しそうにキャッキャしていて、理解に苦しんだものだ。
パンツ一丁ってだけで死ぬほど嫌なのに、幼稚園ってとこは先生の指示でみんなで一緒に何かをするところだ。
プールもまた同様、勝手にパチャパチャ遊んでいいものではない。
で、必ずやるのはみんな縦一列になって、プールの壁に沿って手で進むってやつ。
腕立て伏せみたいな体勢で、腕で進んで行くんだが、深さが私の腕の長さ以上にあるんで、まぁ溺れるわけで。
普通に顔半分水面下になるからな。半分溺れてっから!
いや普通にできない無理と言えばいいじゃんと思うだろう。
私は目立つことと大人に怒られることを極端に避けていたところがある。
だからみんなと同じように振る舞うのに必死だったのだ。
これでどれだけ水を飲んだだろう。
いくら幼稚園児とはいえ、きっとすごい形相だったと思う。
こんなのを毎回だぞ。
プール嫌いにならない方がおかしい。
しかしこれは序の口だった。
幼稚園のプールなんてせいぜい自分の太腿くらいの深さなわけで…。
小学生になった。
相変わらず背は低いままで、ランドセルの重みで後ろにひっくり返るんじゃないかって位。
1年生の夏、初めての学校のプールの時間は忘れもしない。
幼稚園のプールに比べて小学校のプールは、とんでもなくでかく見えた。
まって…なにこれすごい深そうなんだけど。
それまで幼児用プールにしか入ったことのない私は、恐怖に慄いた。
小学校のプール最初の授業風景を四コマにしてみたんだが、下手すぎて震える。
途中から飽きて、ものすごい手抜きになっているのが丸出しだ。
まぁ、今後も気が向いたら四コマも取り入れていこうと思っている。
たぶん、背の小さい子はわかってくれるだろう。
流石に高学年になった頃には溺れかけることはなくなったが、やはり学校のプールは大嫌いだ。
冒頭にも書いたが、学校のプールで嫌なことがこちらだ。
まぁちょっとキリがないので、この辺でやめておこう。
中学でも嫌いなプールの授業は、たまに生理だの腹痛だのでサボったが、なんとか乗り切った。
ちなみに高校は、そもそもプール施設のないド田舎校に進学しプールのない青春を謳歌した。
そして大人になった私は、いまだに泳ぎの方はアレである。