独身アラフォー女の趣味と仕事と思い出話

私の人生で唯一ラブレターをくれた人の話

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しかし、試験前日。
智美ちゃんから体調が悪いので試験に行けないと連絡が…。
あぁ……いきなり憂鬱に…。
私も体調崩れないかなぁと願ってみたりもしたが、崩れそうな気配すらない。

仕方なく一人で高田馬場へ試験を受けに行った。
大きな会場で、大勢の中学生たちの中私の目に飛び込んできたのは。
ぎゃーーーおてもやん!!
おてもやんがいる!!
またGジャンをGパンにINしてる!!
ぎゃー目が合った!!
と、一人脳内大騒ぎ。
智美ちゃんがいないのが残念で仕方がなかった。

丸一日の試験を終え、さっさと帰ろうと駅に向かっていると、
またまたおてもやんが背後に!
私は小走りでホームへ掛け上がった。
あーマジびっくりした。

電車を待っていると、後ろから誰かにトントンと肩を叩かれた。
振り返ると。

おぉぉぉおてもやんっ!!

びっくりしすぎて声も出ず。
おてもやんも何も言わない。
なになになに!?
散々笑った復讐?殴るの?
おてもやんは無言で私に花柄の封筒を突きつけてきた。
思わず受け取ると、何も言わず猛スピードで走り去った。

何が起こったのかさっぱりわからないが、私の手には渡された花柄封筒。
ちょっと湿っている……。
帰りの車中開けてみた。

—————————-
てれってー様。

久し振り。
君は俺を覚えているかな?
俺は覚えているよ。
いや、忘れられない。
いつも君を見ていたんだ。
恥ずかしくて声を掛けられなかったけど…。
君が好きだ!大好きだ!
俺と付き合って欲しい。
もしOKなら今夜、7時丁度に電話をくれ。
必ず俺が出るから。
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一言一句覚えている内容は上記の通りである。
実際はもっと書いてあったが、一度読んだきり捨ててしまった。
もったいないことをした。
人生でこれほどまで、正真正銘のラブレターは後にも先にももらったことがない。
おてもやんは私にとって、ラブレターをくれた唯一の人なのだ。

だがしかし、電話をしてくれと書いてあったあの日あの時間…。
家族とラーメン屋に行き、野菜大盛りラーメンを食べていた。
もぐもぐしながら「あ、7時だ」と時計を見て少し申し訳ない気持ちになった。